水道橋・御茶ノ水


2018_06_15

日 時 :平成30年6月15日(金)
天 候 :曇り時々小雨
集 合

:JR水道橋駅東口改札  10:00AM

見 学

 

 

:金毘羅宮→東洋学園大学・資料室

 →昼食→東京都水道歴史館

 →御茶ノ水ソラシティープラザ

昼 食 :「クリマ ディ トスカーナ」隠れ家イタリン

フェニックス・モザイク「岩間がくれの菫花」 <東洋学園大学>

後楽園の最寄り、江戸時代にあった小笠原壱岐の守の屋敷にその名を由来するという坂道「壱岐坂」と新道に鋭角に挟まれる交差点の一角に、雨に濡れるモザイク壁画「岩間がくれの菫花」はあった。小雨降る6月15日「浪漫ウォーク」の水道橋から御茶ノ水への散策立ち寄り地「東洋学園大学」の 歴史浪漫を今に映す建物壁面の大モザイク画である。

A violet by mossy stone

Half hidden from the eye!

--- Fair as a star when only one

Is shining in the sky.

“苔むした岩角に、人目をさけて咲くすみれの花。

ただひとつ夜空に光る星のような美しさ”

いただいた学園資料室の資料によれば、壁画の主題は、W.Wordsworthの抒情詩「ルーシー詩篇」の一節から着想を得ている。「この学園の美しい女子教育の花園に私は多くののぞみと勇気を与えられ・・・・・そのたたずまいに、岩間がくれに咲く菫花に似通うものの流れを感じた」とスペイン・ガウディーに傾倒したモザイク画創作建築家今井兼次は語り、小さな粗末なものも、多く集まれば大きな生命力=芸術の永続性得ると考え、校友、教職員らの持ち寄った陶器の破片をこの壁画に多く用いた。 そうしてそれは、清らかで控えめに、しかし社会の健全な一員として独自の存在感を放つ女性教育を目指してきた経歴の東洋女子短期大学の理想とみごとに重なる主題となったという。 

 大正期の女子歯科医学講習所としての設立から女子歯科医学専門学校そして初めにモザイク画が設置された昭和の東洋女子短期大学を経て、それぞれの時代の要請に応え、また時代の荒波に揉まれた学園史を辿る資料室長の興味深い話は一時間に及んだ。 そして平成となる東洋学園大学開学の近代的新築校舎にフェニックス・モザイク壁画「岩間がくれの菫花」は再びよみがえったのだという。

フェニックス・モザイクとは今井兼次作の一連の壁画の総称


Walking Archives 2018

06/15 水道橋・御茶ノ水